【横浜市社会人採用】エントリーシート対策

【相談内容】

私は今年の横浜市社会人採用試験を受験しようと思っているのですが、エントリーシートの書き方について相談させてください。

実は昨年も受験をしたのですが、その際は二次試験を突破できませんでした。ですが、今年は必ず合格したいと思っています。

そこで、横浜市のエントリーシートを書くにあたってのポイントやコツを教えていただけないでしょうか。早めに対策を進めたいと思い相談させていただきました。

よろしくお願いいたします。

【はじめに】

横浜市は、社会人採用試験の中でも面接の配点が非常に大きいことで知られている組織です。

現在の試験は、第1次がSPI3(テストセンター方式)、第2次が5分以内のプレゼンテーションと質疑、第3次(事務)が個別面接という流れで、エントリーシートは申込時に専用サイトから提出します。面接で使う補助資料としてのエントリーシートも、重要度は高いと言えるでしょう。

出典:横浜市 令和8年度 社会人採用試験 受験案内

今回は、横浜市社会人採用試験のエントリーシートについて、意識しておいてほしいことをご案内します。なお、設問項目や字数は年度によって変わることがありますので、必ずその年の申込画面で確認してください。

簡潔さ

1点目は、簡潔に、ということです。

横浜市のエントリーシートには質問事項がいくつかあり、例年おおむね次のような項目が設けられています。

・セールスポイント
・改善したいところ
・自己啓発活動
・趣味・特技
・志望理由
・自己PR

これらのうち自己PR以外の項目には、すべて「簡潔に」と記述があります。簡潔に書きなさいとなっている以上、当然それに従わなければなりません。

この点は、社会人採用試験を受験する方こそ意識すべきだと個人的には考えています。社会人経験を経て公務員試験を受ける場合、大卒程度の方々と比べてエピソードがたくさんあるからです。

すでに転職経験があれば、複数の職業経験があるわけで、大卒程度の方々と比べてネタが豊富。そうなると、どうしてもいろいろな話を盛り込みたくなります。

しかし「簡潔に」と記述がある以上、「これは入れなければならない」という厳選した要素だけを入れることが重要です。

口頭で補足すればよい、面接に入ってから話せばよい、という要素は、勇気を持って大胆にカットする。社会人経験のある方はネタが豊富だからこそ、本当に大事なことだけを書くという意識を強く持ってください。

志望理由

もう一つ注意しておきたいのが、志望理由です。

志望理由と、後述する自己PRに関してだけは、少し長めの尺が与えられています。

・セールスポイント
・改善したいところ
・自己啓発活動
・趣味・特技

これらの項目は例年おおむね90〜95文字程度の字数制約ですが、志望理由だけは例年200文字程度。他の項目より少し多く書けるわけです。

では何を書くか。これはご自身がどのようなストーリー、どのような社会人経験を経てきたかに依存しますので、一概には言えません。ただ、意識してほしいポイントが2つあります。「論理」と「感情」のバランスです。

論理とは、たとえば「横浜市の先進的な取組に惹かれて受験する」「民間企業で防災に関わる仕事をしてきたので、防災に力を入れている横浜市で働きたい」といった話。

煎じ詰めれば最終的には感情に行き着くのでしょうが、そうした言葉遊びはさておき、これが論理だという感覚はお分かりいただけるでしょう。

感情とは、ずばり「横浜市が大好き」「横浜市に馴染みがある」といった、エモーショナルな要素です。

なぜバランスが大事なのか。社会人経験者がエントリーシートを書くと、どちらかに偏っていることが多いからです。がちがちに論理で固めて「横浜市がよいと思った」というスタイルもあれば、「横浜市LOVE」だけを前面に押し出している内容もよく見かけます。

しかし、どちらかではなく、どちらも、というのが自然な姿でしょう。特に横浜市を受ける方は、横浜市のことが大好きで、市内のことなら何でも知っているという方がほとんど。

そうした人たちがたくさんいる以上、好きだけを押し出すのでは弱い。単なる感情だけでなく、「こういう理由で横浜市がよいと思っている」「横浜市の制度や取組が自分のやりたいことともマッチしている」という話をしっかり入れ込むことが大事です。

どの程度のバランスがよいかは、その方のストーリーに依存します。ただ、200文字程度の志望理由を書き上げた後に、論理と感情の両方に少しでも触れられているか、文字として両方に触れられているかをチェックしてみてください。

具体性

最後に自己PRについて。エントリーシートの提出段階で一番分量が多い項目で、例年300文字程度です。

ここで意識してほしいのは、まず具体性を持たせること。自己PR以外の項目には「簡潔に」と記述がありますが、自己PRだけは「具体的に」と記述があります。

明らかに、他の部分より具体性を高めることが要求されているわけです。自己PRを書くときは、内容に具体性がきちんとあるかを意識してください。

具体性を高めるには、どのような要素を意識すればよいか。私自身が実際に使っていたスタンダードな形で言えば、書き出しでまず自分の長所や強みを「私の強みはこれだ」と言い切る。

その後は複数のルートがあり得ます。一つは、その強みがどのように培われたかを述べる形。大学での話でも、社会人として培われた話でも構いません。

もう一つは、その強みがどのように活かされたかを述べる形。社会人経験のある方なら、自分の強みや長所がこれまでの職業経験の中でどう活かせたかに触れるのが一番よいでしょう。

まとめると、入りの段階で強みや長所を言い切り、どう培われたかを述べるのもあり、社会人生活でどう活かされたかを述べるのもあり。両方をミックスしても結構ですが、書いてみると意外に書けないものなので、まずはどちらかに絞り込み、書きながら調整してみてください。

そのうえで、自己PRに関して最後に注意しておきたいことがあります。強みや長所、それがどう培われ、どう活かしてきたかを述べた後に、必ず「それを横浜市でどう活かせるのか」まで踏み込んでください。

「具体性を」という言葉に引っ張られて、強み・長所とその培われ方や活かし方だけをみっちり書いてしまう方が多いのですが、自己PRの本来の意味を考えれば、強み・長所を述べたうえで「あなたの組織に入ったらこう活かせる」まで踏み込んで初めて自己PRでしょう。

横浜市のエントリーシートなのですから、自分の強み・長所が横浜市に入った後でどう活かせるのかまで、必ず踏み込む必要があります。

横浜市でどう活かせるかに触れていないエントリーシートをこれまでたくさん見てきましたが、やはり危険です。300字という制約の中でみっちり書くのは難しくても、簡単にで結構ですので、「横浜市ではこういう形で活かせる」というところまで踏み込んでください。

以上、横浜市のエントリーシートで意識してほしいことをご案内しました。

1つ目に、簡潔さを意識すること。2つ目に、志望理由では論理と感情の両方に触れられているかを意識すること。3つ目に、自己PRでは具体性をきちんと持たせ、横浜市でどう活かせるかまで踏み込んで書くこと。

これらを意識するだけでも、エントリーシートの内容はかなり締まってくるはずです。入力にあたってはいろいろ悩むと思いますが、参考にしながら自分なりに練り上げてみてください。

ちなみに、横浜市社会人採用の現在の試験制度については、下記の記事で詳しく解説しています。

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この記事の筆者
筒井夢人

公務員試験社会人採用研究所を運営している筒井夢人と申します。Gravity副代表兼専属講師として、社会人採用の指導を専門的に行っております。なお、自身も社会人採用枠を受験しており、特別区・横浜市・仙台市・国家公務員(係長級)などに最終合格しています。

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