【公務員試験】職務経験論文の書き出しで迷ってます…

【相談内容】

いつも動画やSNSを拝見し参考にさせていただいています。
以前、職務経験論文の書き出しは固定しておくと良いとのアドバイスを聞き、さっそく取り組んでいます。

私は転職の経験があり経験職務も複数存在しているのですが、その場合はひとつの仕事について語るべきか、経験職務全てについて触れていくべきか、または設問に応じて記入する職務を変える(書き出しを複数用意しておく)べきなのか迷っています。
正直、設問に対して語りやすい仕事と語りにくい仕事があります。

こうした時のアドバイスを頂けないでしょうか。

【はじめに】

公務員試験の職務経験論文、中でも書き出し。
これは書くときに結構悩まれる方もいると思います。

というのも、一つしか職務経験がない場合には、こういうことで悩むことってのはないと思うんですけれども、経験者採用をお受けになる方って、複数の職務経験がある方が多いので、そういう場合にどうしたらいいんだろうっていうのを悩まれると思います。

なので、この質問文を参考にしながら、私なりの意見を述べてみたいと思います。

なお、下記のYouTube動画でも解説を行っているので、併せてご視聴ください。

複数職務経験がある場合

まず質問文のこの部分ですかね、ちょっと読み上げたいと思います。

一つの仕事について語るべきか、経験職務全てについて触れていくべきか、または設問に応じて記入する職務を変える(書き出しを複数用意しておく)べきなのか

結論から申し上げますと、複数の職務経験がある場合には、まずは複数用意してみることを強く推奨いたします。
なんでなのって言ったときに、まずは質問文のこの部分、

一つの仕事について語る

ですね。
この場合にどういう問題が生じるのか。

例えば、複数の職務経験A、B、Cがあるとするじゃないですか。
そのときにAでの職務経験、これをもとにした書き出ししかつくっていなかったとしますよね。

そうしたときに、例えばテーマによっては、Aの仕事よりは、BとかCのほうがマッチングが良いんだよな…ということも当然ありうるじゃないですか。
そうなったときには、Aだけ用意しておくっていうのは、もしかしたらちょっともったいないっていう可能性が出てきますよね。

で、続きのところ。

経験職務の全てについて触れていくべきか

これはこれで問題っていう感じがしますよね。
どうしてかっていうと、例えば職務経験が三つとか四つっていうある場合に、書き出しのところで、その三つとか四つの話、全部を書けるかっていうと、現実的に書けないと思うんですね。

というのも、これまで申し上げてきたとおり、職務経験論文の書き出しって、人にもよるでしょうけれども、だいたい300字前後に収まってくると思います(特別区経験者採用の場合)。
そのときに、例えば四つの職務経験を全部入れられるかっていうと、結構大変ですよね。

それぞれがものすごい薄まっちゃうじゃないですか。
ちょっともったいない。

じゃあどうしたらいいんですかっていうと、とりあえずAもBもCも、それぞれについて書き出しを作ってみるのが一番いいんじゃないのかなって話になってきます。
それをしていく中で、これがいいかもしれない、この場合はこうしてみようとか、試行錯誤を通じた応用力が身についてくるでしょう。

ですので、私は複数の職務経験をとりあえず用意してみる、書き出しを作ってみるっていうのが一番いいと思いますね。

過去問でテスト

で、続きのところを読んでいきましょう。
質問文の中にこういう文章がありました。

正直、設問に対して語りやすい仕事と語りにくい仕事があります

おっしゃるとおりだと思うんですよね。
例えば、三つの職務経験がある場合に、書き出しを三つ用意しましたと。

で、テーマによってはAの職務経験のマッチングが良いケースもあれば、他のテーマの場合にはBが良いとか、Cが良いとか、そういうケースも当然有り得ます。
この場合、一体どれを優先的に使えばいいのか、準備していけばいいのか、その話をしてみたいと思うんですけれども、一番おすすめなのは、自分の志望先の過去問を見たうえで、このテーマだったらこれ、このテーマだったらこれっていうふうに、用意した書き出しを過去問を使いながらテストしてみるのが一番いいと思います。

そうしていくと、このテーマが来たらこれだな…っていうふうに、自分の中での「感覚」が少しずつ養われていきます。
さらに、それをしていく中で、どの書き出しが自分にとって汎用性が高いのかがわかってくると思います。

やってみると、このAの職務経験の書き出し使いやすい!っていうことがわかったりとか、Bが良いと思ってたんだけど、実際にやってみたらBの書き出し、ちょっと使いづらいな…っていうことが意外とあったりするんですよ。
そういうテストをしていく中で、どの書き出しが汎用性が高いのかがわかってきます。

で、汎用性の高さを考えたときに、Aが一番使いやすくて、Bが次点で、Cが一番使いにくいことがわかったとするじゃないですか。
そうなったら、まずは優先的にAの書き出しをしっかり暗記していこう、書けるようにしていこうって準備ができますよね。

で、Aの書き出しの準備はしっかりできたぞってなったら、今度はBの書き出しについても準備をしていく。
で、さらに余裕があった場合には、一応Cも暗記しておくか…というふうに、優先順位づけができますよね。

質問文の中には、志望先がどこですとは書かれてなかったんですけれども(おそらく特別区経験者採用であると推察いたします)、GravityのHPではいろんな組織の職務経験論文や経験小論文の過去問をアップロードしています。あるいは、公務員試験の論文対策でよく知られている「公務員試験論文道場」さんも、各自治体の過去問を網羅的にとりまとめてらっしゃいますね。

ですので、それらサイトで実際の過去問を見たうえで、この年のこのテーマだったらこの書き出しを使おうっていうふうに、自分なりのテスト、実験をやってみていただきたいなと思ってます。

マッチングの判断

で、ですよ。
自分なりに過去のテーマを見て、これが一番マッチしてるなってことをチェックするわけですよね。

でも、人によっては、このテーマに対してこの書き出しがマッチしてるのかどうか不安で…っていう人もいると思うんですよ。
で、そういう不安を覚えたときにには、シンプルな打ち手としてプロの判断を仰いでみるのが一番いいと思いますね。

過去問のテーマについて、この書き出しはマッチしてるんでしょうか?ってことを論文添削や、個別相談、カウンセリングでプロに聞いてみる。
で、自分の中で一番汎用性が高いと思ってる書き出しについて、プロから「確かにこれは使いやすいし、このテーマにもばっちりマッチしてますね!」って言ってもらえたなら、皆さん方の判断は妥当だったということで、本試験当日もその汎用性の高いものをまず優先して考えていく、書いていくっていう手が取れますよね。

とくに複数の職務経験がある方の場合、職務経験論文の書き出しでどれを使うかは多分迷うと思います。
そして、当日に迷いが多ければ多いほど、当たり前ですけども時間をロスしてしまうわけですよね。

職務経験論文も課題式論文も、特別区の場合にはやっぱり時間がタイトです。
それを考えると、まず優先的にこれを使う、次点でこれ、最後にこれ、っていうふうに順位付けをしっかりしておくだけでも、当日のタイムロスを相当防げると思います。

ですので、どれを使おうかなと思っていた方、ぜひ今日申し上げた三つの事を思い出してみてください。
まず、複数の職務経験がある場合には、複数の書き出しを用意をしてみる。

そのうえで、過去問でどれが一番使いやすいのか、このテーマだったらこれだなっていうのを実際にテストしてみる。
で、テストをしたうえで、マッチングの良し悪しに不安があるならプロの手を借りて判断を仰いでみましょう、というお話でした。

職務経験論文はどなたにとっても苦しいものだと思いますので、以降も質問があれば、ぜひ遠慮なくお寄せいただければなと思っております。
それではまた次回のお悩み相談でお会いしましょう。

ありがとうございました。

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この記事の筆者
筒井夢人

社会人採用研究所を運営している筒井夢人と申します。プロ講師として、社会人採用の指導を専門的に行ってきました。なお、自身も社会人採用枠を受験しており、特別区・横浜市・仙台市・国家公務員(係長級)などに最終合格しています。

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