今回は、特別区経験者採用試験 ボーダー(足切り)と今後の受験戦略について触れていきたいと思います。
まずは先日、特別区経験者採用試験の正式な回答が発表されましたね。これを見ている皆さん方も、その回答を踏まえてご自身なりに自己採点をしたと思います。
その結果が「なかなか良かったぞ!」という方もいらっしゃれば、「もう一つでした…」という方もいらっしゃると思います。
そのときに重要な判断基準になってくるのが、ボーダーがどの程度になってくるのかということですよね。ボーダーがどの程度になるのかによって、以降の受験戦略も当然変わってくると思うんですよ。
このあたり、やっぱり皆さんとしては気になるところだと思いますので、改めて今回、ボーダーがどの程度になるのか、今後の受験戦略はどのように取っていけばいいのか、そのあたりについて触れてみたいと思います。
なお、下記のYouTube動画でも解説を行っているので、併せてご視聴ください。
ボーダー予想
まずは、ボーダーの予想からですね。
こちらについては、Gravityの公式LINEご登録者限定で配信した講評動画でも少し触れたところではあるんですけれども。
私どもGravityでは、今年のボーダーについては大体13~14点前後、すなわち例年通りの水準に落ち着くのではないかと思っています。
実際、Gravity生も各々自己採点をしているわけですけれども。そこでのスコアを聞いてみますと、例年の受講生とほとんど変わらないんですね。
もしも問題の難易度が急激に上昇した結果、ボーダーが下がったのであれば、それはおそらくGravity生の自己採点の結果も下がるという方向に動くはずなんですよ。ですけれども、少なくともこの動画を撮影している時点ではそういった動きは一切確認できません。
そういったことを踏まえますと、やはりボーダーは例年通りの水準に落ち着くのではないかと予想しています。
ギリギリの場合
さて。ということになりますと、「自分はボーダーよりも高いスコアを獲得できた!」という人については、面接対策に入っていけばいいということになりそうですよね。
ところが、ここで問題なのは、「自分はボーダーギリギリだったんです…」「ボーダーよりも低いスコアしか獲得できなかったんです…」という方ですよね。
この方々が、面接対策に入るべきなのか入らざるべきなのかというところになるわけですけれども。
私の答えはいたって明快でございまして。その方々であったとしても、面接対策に入るべきだと私自身は考えております。
どうしてなの?ということになるわけですけれども。理由としては3つのものが挙げられます。
1つ目は何かと申しますと、ボーダーが実際どうなるかはふたを開けてみないと分からないということですね。
すなわち、私どもは「ボーダーがこのくらいになるんじゃないか?」という風に予想してるわけですけれども、実際にはボーダーをコントロールしているのは人事委員会当局なわけですよね。
例えば、大体毎年このくらいの人数を通そう、このくらいの割合の人たちを通過させようということになっていると思いますけれども、その割合だって年によって変わる可能性は否定できないですよね。
例えばですけれども、とりあえず面接に進ませてみて面接でふるいにかけようという方向性に今年からなる可能性も排除できないわけじゃないですか。
だとすると、「ちょっとギリギリかも」と思っていたとしても通過できる可能性があるわけですから、明らかに面接対策に入っておいた方がいいんじゃないの?ということは言えそうですよね。
2つ目は何かと申しますと、自己採点の結果は外れることが往々にしてあるんですよ。
例えば自己採点の結果、自分は11点しか取れなかったと。そうなりますと、その受験生としては「これは明らかにボーダーよりも低いスコアだから、もう面接には進めないだろう。諦めよう…」ということで、面接対策をやらなかったと。
1次試験合格発表の日。とりあえず、1次合格してるかどうかというのを確認してみたら、なんと通ってる!ということが往々にしてあるんですよね。
これ、なんでそういう現象が起きるのかといったら、自分ではマークシートの何番をマークしたと思っていても、それがズレてることがあったりするんですよ。
つまり、自分では3番をマークしたつもりだったんだけれども、実は4番をマークしていて正解になっていたということがあったりするんですよね。
これは、Gravityでも毎年必ずそういう方がいらっしゃいます。自己採点の結果よりもスコアが良かったということですよね。
このような形で、自己採点の結果と実際のスコアの間に距離があるということが普通に発生します。
ということでもありますので、特にギリギリのラインだという方に関しては、実際はもっと点数を取れている可能性は排除できませんので、私としては、ギリギリだったのであれば面接対策に入った方がいいんじゃないのかなと思います。
3つ目は何かと申しますと、面接対策をここでやっておくことは、絶対にムダにはならないということです。
これを見ている皆さん方の中には、特別区経験者採用試験に万が一今年落ちてしまったとしても、来年も受けようと考えている方すごく多いと思うんですよ。
実際にGravity生の中には、昨年独学で挑んだんだけれども残念な結果に終わってしまったので、再チャレンジということで今年Gravityに入って最終合格を勝ち取っていきたい!そういう方々もすごく大勢いらっしゃいます。
だから何を言いたいのかというと、要するに今年だけじゃなくて来年も射程に入ってくるということになりますよね。
その場合に、例えば皆さん方が、ボーダーギリギリだったけど面接対策をやるとするじゃないですか。その結果、残念ながら1次試験合格できなかったとしますよね。でも、ここから1次合格発表の日まで面接対策を続けたとするじゃないですか。
だとすると、そこで培われた面接対策の技能とかスキルというのは、間違いなく来年の面接のときに必ず役に立つはずですよね。
つまり、今年の努力というのは、来年成果を生むためにつながってくるだろうということなんですよ。
だから、今年面接対策をやっておくことは、仮に今年残念な結果に終わったとしても絶対にムダにはならない。
そういった意味では、今年仮にボーダーギリギリであっても面接対策をやっておくというのは、十分理にかなった判断になるのではないかと私は考えます。
ということでもありますので、仮にこれを見ている皆さん方がボーダーギリギリのスコアだったとしても、私は面接対策に入ることを強く強く推奨いたします。
以降の受験戦略
先ほどのボーダー云々の話を踏まえた上で、以降の受験戦略についても触れておきたいと思います。ここでは、場合分けをした上でご案内しようと思うんですけれども。
手応えアリの場合
まずは「手応えがありました」という方ですよね。教養試験も論文試験も自分はそれなりにできたぞ!という方。
こういった方々については、一刻も早く面接対策に入るべきです。
実際、Gravityでは先週、面接対策のためのセミナーを開催しました。ここには、私ども講師、Gravityの現在の受講生、そして昨年特別区経験者採用試験に最終合格したGravityの元受講生を集めて、全体で100名を超える人数でセミナーを開催いたしました。
このような形で、すでに本気の受験生は面接対策に入っています。ですので、これを見ている皆さん方もお忙しいとは思うんですけれども、面接対策に一刻も早く着手すべきではないかなと思います。
面接対策を進めていくにあたっては、少なからず、特別区の現状についての把握とか、特別区が行っている取組や事業についての知識、こういったものも入れておくべきではないかと私どもは考えております。
それらに関して、私どもGravityでは継続的にX(旧Twitter)等で発信をしているんですけれども。
そこでの発信内容をまとめた「特別区経験者採用まとめ集」をGravityでは用意してございます。こちらについては、記事へのリンクをこのYouTubeの概要欄に貼っておきますので、ぜひ特別区経験者採用受験生の皆さん方は参考にしていただければと思います。
少なくとも、私どもGravityが発信している内容については、プロの目線でこれは大事だなというものばかりになっています。皆さん方にとってもきっと役に立つと思いますので、ぜひご覧いただければと思います。
手応えナシの場合
ということで、今までのご案内は、主に教養試験も論文試験も割合に手応えがあった方向けのものだったんですけれども。
問題なのは、「自分は教養も論文も手応えがなかったんです…」という方ですよね。
例えばですけれども、「教養試験で一桁のスコアしか取れなかったんです…」とか「論文の文字数が全然足りなかったんです…」とか「論文めちゃくちゃなこと書いちゃったんです…」という方ですよね。当然、中にはそういった方々もいると思うんですよね。
その場合にどうしたらいいのか?ということですけれども。もちろん、特別区の面接対策を頑張るというのは1つの判断ではあると思います。
ですけれども、同時に考慮すべきなのは「併願先に向けた対策」ですよね。
すなわち、特別区がもしも振るわなかったのであれば、マインドを切り替えた上で他の組織で頑張っていこう、こういった考え方は受験戦略において大いに取り得るものだと私は思います。
ですので、ここから先様々な組織の併願を予定している方は、特別区の面接対策、それはそれで大事かもしれませんけれども。
どちらかというと、自分の併願先に力点を置いた上で試験対策を継続した方がいい。十分そういったことはあり得ます。
ですので、他の組織を併願予定の方は、ぜひそちらの試験対策を頑張っていただきたいんですけども。
中には、自分は特別区以外の組織の併願を検討してなかったんだけれども、今回の結果を踏まえて併願しておこうかなという方もたくさんいると思うんですよ。
実際、併願への動きが本格化していくのはまさにここからという形になっていきます。
ですけれども、経験者採用の場合、大卒程度と比べたときに、試験の日程がバラバラという傾向があります。
ですので、どの組織がいつ試験をやるのか全然分からないという方が圧倒的に多いと思うんですよ。
そこでGravityでは、経験者採用の日程を取りまとめた「グラナビ」というサイトを運営しています。こちらは、国家公務員はもちろん、北は北海道から南は九州・沖縄まで、色々な自治体の試験日程を取りまとめた一覧のサイトになっています。
ですので、これから特別区経験者採用の結果を踏まえて他の組織も併願していこうかなという方々は、こちらを参考にしていただくと「このタイミングで申し込めばいいんだ」というのが非常に分かりやすくなると思いますので、ぜひそちらをご覧いただければと思います。
グラナビについては、ぜひブックマークをしていただいて、随時試験日程を確認した上で、併願を積極的に考えていただければなと思います。
ということで、今回お伝えしたい内容は以上になります。
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