【特別区経験者採用】本番の注意点10選|職務経験論文・教養試験・課題式論文

今回は、【特別区経験者採用】試験当日の注意点というテーマでお届けします。

本試験が近づくにつれて、緊張も高まっているのではないでしょうか。直前期は、何か能力を劇的に高めるというよりも、試験当日いかに今まで学んできた内容を100%発揮するか。ここが重要になります。

そこで、学んできた内容を当日100%発揮できるように、ここだけは注意しておいてほしいというポイントをご案内します。

流れは試験当日のスケジュールと同じく、職務経験論文・教養試験・課題式論文の順番です。

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【特別区経験者採用】本番の注意点10選|職務経験論文・教養試験・課題式論文

職務経験論文

①直前まで書き出しの復習

まずは職務経験論文から。職務経験論文そのものの注意点は別の記事・動画でまとめていますので、そちらも併せてご覧ください。

1つ目は、直前まで書き出しの復習をしっかりやること。

職務経験論文に限らず、試験というものは、問題冊子を開いてみるまで本当の意味でどんな問題が出るかは分かりません。

さまざまな予測は行われていても、完璧に的中させられるとは限らない。問題を開くまで何が出るか分からないというのは、全受験生が共通して直面する事態でしょう。

ただし、職務経験論文には、たった1つだけほぼ正確に予測できることがあります。「あなたの職務経験を簡潔に述べたうえで」という前置きがあり、それを序論で書くよう指定されること。これ自体はほぼ確実と考えてください。

全受験生が予測できる部分だからこそ、そこの完成度を高めるというマインドセットが重要になります。序論のクオリティは、間違いなく論文全体のクオリティを左右するもの。

試験の直前まで、自分の職務経験を簡潔にまとめた書き出しをしっかり復習し、本番で100%再現できるようにしておきましょう。

②構成を必ず練ること

2つ目は、構成を必ず練ること。これは本試験を実際に受けたことがある方でないと伝わりにくい感覚かもしれません。

職務経験論文で「始め」の合図があり、問題冊子を開く。すると、ほぼ確実に試験会場内で猛スピードで書き始める人がいます。開いてから数十秒しか経っていないのに、もう書き始めている人がちらほらいるのです。

これはやめたほうがいい。論文を書き上げるうえで「構成」は極めて重要だからです。

与えられたテーマに合致した内容を書くためには、「このテーマなら本論でこういうことを書こう」と練る時間がどうしても必要になります。数十秒でできるかといえば、かなり難しいのではないでしょうか。

特に特別区経験者採用試験は、論文の時間が非常にタイトであることで知られています。途中まで書いてから「やはり違う」とゼロベースで書き直すことは、ほとんどできません。だからこそ、入口の段階で方向性をしっかり定めることがとてつもなく重要なのです。

周りの人が開いた瞬間に書き始めていても、それに引っ張られてはいけません。「構成を練る時間」を必ず取ってください。

この時間がどのくらいがベストかは個人差が大きく、5分で十分という人もいれば、10分、15分と取る人もいます。書くスピードにも依存しますので、唯一の正解はありません。

ただ、全員に共通して言えるのは「しっかり構成を練ってから書き始める」ということ。周囲の受験生に流されないようにしましょう。

③未知のテーマで差はつかない

3つ目は、未知のテーマで差はつかないということです。

受験生にとって最も恐ろしい事態は、予想していなかったテーマが職務経験論文で出てしまうことでしょう。職務経験論文は課題式論文と違って1テーマしか与えられず、そのテーマから逃げることができません。ここが職務経験論文の最大の恐ろしさです。

ただ、安心していただきたいのは、問題冊子を開いて「何だこのテーマは」と思った瞬間、右隣も左隣も前も後ろも、ほとんどすべての受験生が同じように感じているということ。皆さんにとって未知のテーマは、ライバルにとっても未知のテーマなのです。

つまり、そうなったときには、書く内容ではそれほど大きな差がつきません。では、どこで差がつくのか。「形式面」で差がつくことが非常に多いのです。

内容面で差が出ない以上、文字の読みやすさ、句読点の使い方、段落の切り方といった「文章の基本的な作法」が結果に大きく響きます。未知のテーマが出てきたときほど、形式面に意識を払ってください。

教養試験

①数的処理と文章理解

次に教養試験です。1つ目は、数的処理と文章理解についての注意点。

近年の傾向として、数的処理は難易度がやや上昇しているのに対し、文章理解は大きな変化が見られません。この傾向が続くと仮定すると、重要になるのは「数的処理にこだわりすぎない」ことです。

数的処理の難易度が上がっているなら、時間を大量に投下しても解けない可能性が否定できません。同じ時間を使うなら、文章理解に充てたほうが1点を取れる可能性は高くなるはず。

特にこの話は、数的処理を先に解く方ほど当てはまります。数的処理を先に解いて、そこで時間を大きく食われてしまえば、本来なら文章理解で取れていたはずの点を落としかねません。

数的処理を先に解くタイプの方は、「今年は難しい」と感じたら何問か飛ばし、浮いた時間を文章理解に充てる戦略も十分にあり得ると考えています。

数的処理で点を取ることに固執せず、「数的で取れなくても、浮いた時間で文章理解を取れればよい」という柔軟な対応を当日は心がけてください。

②難しければ飛ばす

2つ目は、難しければ飛ばすこと。

「難しければ一旦飛ばす」というのは、数的処理と文章理解だけの話ではありません。時事問題・社会科学・人文科学・自然科学にも当てはまります。

あくまで傾向的な話ですが、公務員試験では、ある科目の難易度が上がると、それ以外の科目の難易度が下がり、全体としては難易度が保たれるということがよく見られます。

科目の中でも同じこと。数的処理であれば、数的推理・判断推理・資料解釈・空間把握の4分野のうち、空間把握が難しくなった年は資料解釈がやや易しくなる、といったバランスが取られがちです。

ということは、ある問題を解こうとして「難易度が上がっている」と感じたとき、その代わりに他の問題の難易度が下がっている可能性が高い。明らかに難しいと思った問題は一旦置いて、他の問題から潰していくほうが得策でしょう。

真面目な受験生ほど、自分が決めた解く順番に縛られ、「この順番でなければ」と執着してしまう傾向があります。しかし、難しい問題を飛ばすほうが戦略として望ましい場面は多くあります。

当日、予定していた順番で解いていて難問に出くわしたら、「飛ばすのも勇気」と意思決定してください。

③時事でも文章をよく読む

3つ目は、時事問題でも文章をよく読むことです。

「時事は知識勝負だ」と考えている方は多いでしょう。確かにその側面は少なからずあります。

しかし、選択肢をよく眺めてみると、「文章の前後が明らかにつながっていない」「前半の記述から後半の結論は導けない」というものも少なくありません。

時事問題はすべてが知識勝負なのではなく、ものによっては文章のおかしさから「これは誤りではないか」と当たりをつけることができるのです。純然たる知識勝負ではなく、「文章力で差がつく」側面もあるということ。

ですから、知識のない時事問題が出てきても、選択肢を文章としてよく読む意識を持ってください。

1つでも2つでも「文章としておかしい」選択肢を消せれば、正答の確率は上がります。五肢択一式の教養試験は、突き詰めれば確率のゲーム。怪しい選択肢を消して少しでも正答率を上げることは、試験対策として非常に重要です。

課題式論文

①直前に休憩はない

次は課題式論文です。課題式論文の注意点も別の記事・動画でご案内していますので、併せてご覧ください。

1つ目は、試験直前に本格的な休憩はないということ。

「教養試験が終わった後、課題式論文までの間にはちゃんとした休憩時間があるのではないか」と考えている方は多いと思います。

午前中の職務経験論文の後には長めの休憩を挟んで教養試験に入りますから、同じように教養試験の後にも休憩があるだろう、と思うのは自然でしょう。

ところが、そうはいきません。教養試験と課題式論文の間に空白の時間はあるものの、そこでは「受験カードの記入」が行われます。

事前に申し込んだ登録情報に誤りがないか、住所変更はないかといった確認作業です。必要であればお手洗いに行ってくださいという程度のアナウンスはありますが、しっかりした休憩時間ではありません。

ここで強調したいのは、課題式論文の復習をしっかりやる時間はないということ。「教養試験と課題式論文の間の休憩で、最後に課題式論文の復習をしよう」と考えている方は、その計画を見直してください。

では、どうすればよいか。教養試験と課題式論文の間にできるのは、簡単な復習をざっと見返す程度です。

ですから、お昼休憩のタイミングで課題式論文の復習をひととおり済ませておき、教養試験の後にはもう一度さっと見返す。この二段構えにしておけば、これまで準備してきた内容をある程度は確認できるはずです。

②始まる前に栄養補給

2つ目は、始まる前に栄養補給をすること。これも、受けたことがある人でないと分かりにくい感覚かもしれません。

教養試験が終わったタイミングで、多くの受験生は疲れ切っています。

午前中の職務経験論文で相当に消耗し、お昼休憩を挟んだとはいえ、教養試験で数的処理や文章理解に頭を使わされる。教養試験が終わった時点で、ほとんどの受験生はぐったりしているのです。

しかし、その後に課題式論文が控えています。特別区経験者採用では、1次の合否は論文で決まりますから、課題式論文も気合を入れて書かなければなりません。そのためには、意識的な栄養補給が必要だということです。

おすすめは、糖分とカフェイン。糖分の重要性はどなたも理解しているでしょう。カフェインには、集中力が高まり、疲労感を一時的に感じにくくなる効果があります。

もちろん体質的に合わない方は無理をする必要はありません。その場合は、糖分だけでも課題式論文の前にしっかり摂っておく。意識して栄養補給をすることが非常に重要です。

③テーマ選択で焦らない

3つ目は、テーマ選択で焦らないこと。

ご存じのとおり、課題式論文は2つのテーマが与えられ、そのうち1つを選びます。2つを見比べて書きやすそうなほうを選ぶわけですが、ここでも職務経験論文と同様、問題冊子を開いた瞬間に猛スピードで書き始める人が会場内に必ずいます。

そうなると、周囲に引っ張られて、じっくり考えることなく「こっちだ」と片方のテーマを選んで書き始めてしまいがちです。これは明らかにまずい。重要なのは、他の人がどうしているかではなく、皆さん自身が書きやすいかどうか。

他の受験生がすでにテーマを決めて書き始めていても、引っ張られてはいけません。

「どちらのテーマのほうが書きやすそうか」をじっくり考え、場合によっては簡単な構成を頭の中でイメージして、どちらのほうが鮮明に浮かぶかで判断する。そのうえで決定してください。

繰り返しになりますが、「他の受験生に引っ張られる」ことは明らかに危険です。

④選択したら迷わない

4つ目は、選択したら迷わないこと。

2つのテーマを見比べて選び、書き始める。すると、「やはりもう一方のテーマのほうが良かったのではないか」と悩んでしまう。受験生にはよくあることです。

特にこの状態に陥りがちなのが、実力のある受験生。

実力がまだ足りない受験生は、多くの場合「片方しか書けない」からそのテーマを選んでおり、もう一方にしようという発想がそもそもありません。一方、ある程度の実力があれば、どちらのテーマでもそれなりに書けてしまう。だからこそ、一方を選んだ後に「やはりあちらのほうが」と思ってしまうのです。

しかし、これは非常に危険です。

あるテーマを選び、構成に10分かけ、書き始めて10分か15分が経った時点で「もう一方にしよう」と切り替えたとしましょう。すでに25分から30分を費やしたうえで、ゼロベースでもう1本を書くことになります。残り60分で1,200字以上。どう考えても厳しいのではないでしょうか。

途中まで書いてから他のテーマに変えるのは、地獄への入口。

どちらにしようか迷うのは構いませんが、選んだらそこからは絶対に迷わない。ゼロベースで書き直すより、決めたテーマの完成度を高め、文章の形式や読みやすさを磨いたほうが、評価は確実に高まります。

当日は不安もあるでしょうが、一度テーマを決めたら絶対に退却しない。その強い決意を持っておいてください。

以上が、試験当日に意識してほしい注意点です。

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Gravityでは例年、本試験の内容を踏まえた講評動画を受験生の皆さんにお届けしています。

解答・解説動画ではありませんが、全体の難易度や、職務経験論文・課題式論文で「このアウトラインなら大丈夫だろう」という目安をご案内するものです。

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試験当日、皆さんが100%の力を発揮できるよう応援しています。頑張ってきてください。

ちなみに、特別区経験者採用のボーダー(足切り)と受験戦略については、下記の記事で詳しく解説しています。

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この記事の筆者
筒井夢人

公務員試験社会人採用研究所を運営している筒井夢人と申します。Gravity副代表兼専属講師として、社会人採用の指導を専門的に行っております。なお、自身も社会人採用枠を受験しており、特別区・横浜市・仙台市・国家公務員(係長級)などに最終合格しています。

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