【特別区経験者採用】採用漏れのリスクはある?|区面接で落ちました…

【相談内容】

特別区経験者採用に最終合格しましたが、区面接(第1提示)で落ちました。

考えたくありませんが、経験者採用での採用漏れはあり得るのでしょうか?

先生が指導なさった方で、経験者採用で採用漏れとなった人は過去にいましたか?

【はじめに】

実はこの「採用漏れ」や「第1提示で落ちてしまった」というご相談は、かなりの数いただいています。この機会に、私なりの見解を述べておきましょう。

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【特別区経験者採用】採用漏れのリスクはある?|区面接で落ちました…

採用漏れはあり得る

結論から言えば、採用漏れの可能性は十二分にあると考えています。

まず、特別区人事委員会自身が採用漏れについてきちんと言及しているからです。最終合格者向けの案内「採用候補者の皆さまへ」には、次のように書かれています。

ただし、採用予定数の充足状況によっては提示されず、その結果、採用されない場合もあります。最終合格が採用内定ではないことにご注意ください。

特別区人事委員会「採用候補者の皆さまへ」(令和7年度 経験者採用 秋試験)

「採用されない場合もある」と公式が明言している以上、採用漏れは大いにあり得ると考えるのが自然でしょう。

そもそも論として、特別区経験者採用では採用予定者数と最終合格者数の間にかなりのギャップがあります。

このご相談をいただいた2022年の1級職事務で言えば、各区の採用予定者数、つまり「うちの区は何人採る」という数を足し合わせると約140名。それに対して最終合格者数は約210名でした。

採用予定が140名しかないのに最終合格者が210名いるのですから、当然大きなギャップがあります。このギャップにあたる人たちはどうなるのか。

約70名のギャップ全員が採用漏れになる可能性は、かなり低いでしょう。210名の最終合格者の中には「他の自治体から合格をもらったので特別区は辞退する」という方も一定数いると考えられるからです。

しかし、70名全員が辞退するという事態も考えにくい。となれば、採用予定者数と最終合格者数のギャップは依然として残り、その中には採用漏れになる人も一定数出てくるのではないか。「採用漏れはあり得るか」と聞かれれば、「あり得る」と答えるほかありません。

私の指導経験

次に、私の指導経験の範囲で「経験者採用で採用漏れになった人はいたか」というご質問について。

私の直接の指導経験の範囲では、このご相談をいただいた時点まで、採用漏れになった方はいませんでした。直接観測したことはなかったということです(※2022年からは採用漏れを確認しています)。

ただ、よく考えてほしいのは、私が直接指導している方々が全受験生に占める割合は、それほど大きくないということ。サンプルサイズとしては比較的小さい。

何より「私の指導経験の範囲」というのは「過去はそうだった」という話にすぎません。2022年より前の話を、2023年、2024年にそのまま適用できるわけではない。この先どうなるかは、残念ながら誰にも分かりません。

その意味では、経験者採用でも採用漏れが普通に発生する時代が到来したのかもしれません。

事実、Ⅰ類採用試験(大卒程度)や氷河期採用試験といった他の区分では、「区面接で落ちた」「採用漏れになった」という方が毎年のように発生しています。

経験者採用でも、採用漏れや区面接で落ちることが当たり前の時代になったのかもしれない。来年以降の受験を考えている方は、「そうなるかもしれない」という可能性を把握しておいたほうがよいでしょう。

非常に大きな変化

いずれにしても、2022年からの変化が非常に大きなものであることは間違いありません。それまでは、第1提示で区面接に呼ばれてその区に落ちる、などということは発生していなかったからです。

しかも、第1提示で落ちるのは事務職だけの話ではありません。技術職や専門職と言われる区分でも「第1提示で落ちた」という方が発生しています。これは私自身が直接観測しているので間違いありません。

話はそれで終わりません。この変化は、区面接の前のタイミングからすでに現れています。「どの区から連絡が来るのか」についても非常に大きな変化があり、「第1希望区以外から連絡が来た」という方がかなりの数発生しているのです。

第2希望区・第3希望区から連絡が来た方もいれば、第1・第2・第3のいずれでもない、全く関係のない区から区面接の連絡が来た方も一定数います。これらを総合すると、2022年の変化は非常に大きい。

では、受験生は何を意識すべきか。非常にシンプルで、「上位合格を目指す必要性が高まった」ということです。

第2希望区や第3希望区、あるいは全く関係のない区から連絡が来た方々には、「最終合格の順位があまり良くなかった」という共通点が見られます。一方、比較的上位で合格した方々には、皆きちんと第1希望区から連絡が来ています。

これまで経験者採用では「最終合格すれば第1希望区から連絡が来る」という時代が長く続いていました。しかし2022年、そのトレンドは明らかに変わりました。

今後受験を検討する方は、可能な限り上位合格を目指すべきだと考えています。「とりあえず最終合格すればいい」ではなく、「可能な範囲で上位の合格を目指す」というマインドセットで試験対策に励んでください。

なお、特別区経験者採用の合格者の職種・業界・雇用形態については、下記の記事で詳しく解説しています。

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この記事の筆者
筒井夢人

公務員試験社会人採用研究所を運営している筒井夢人と申します。Gravity副代表兼専属講師として、社会人採用の指導を専門的に行っております。なお、自身も社会人採用枠を受験しており、特別区・横浜市・仙台市・国家公務員(係長級)などに最終合格しています。

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