【横浜市社会人採用】本試験講評(教養・論文)2023

今回は、横浜市社会人採用試験 本試験講評をお届けしたいと思います。

まずはその前に。横浜市の試験をお受けになった皆さん、本当にお疲れ様でした!

お受けになってみて、手応えがあった方もいれば、ちょっとイマイチだったんです…という方もいるとは思うんですけれども。

ただし、皆さん方が1次試験を通過できるかどうかというのは、問題自体の難易度が上がったのか 下がったのか そのままなのか、そういった要素にもかなり大きく影響されてきます。

ですので、今回Gravityでは、そういった皆さん方に向けて講評をぜひお届けしたいと思い、今回の記事を執筆しています。

なお、下記のYouTube動画でも解説を行っているので、併せてご視聴ください。

教養試験

まずは、教養試験の講評からご案内したいと思います。

結論から申し上げますと、教養試験の難易度は例年並みというのが私どもの印象です。

まずは、1~7問目まで出題された社会科学について触れていきたいと思いますけれども。こういった問題が出題されましたよね。

・憲法の基本的人権
・国会の制度
・国際政治
・選挙制度
・国債に関する制度や状況

非常にバランスの良い出題だったというのが私どもの印象ですね。すなわち、トリッキーな問題というのは1問もなかったように思います。

その意味では、社会科学の対策、参考書を使ってしっかりやり込んだ方にとっては、かなり点を取りやすい問題だったかなと私どもは考えております。

次に、数的処理に関してですけれども。

数的処理の難易度は上がった印象を受けました。明らかに問題として、これは大卒程度レベルだろうという問題も何問か混じっていたように思います。

その意味では数的処理、おそらくほとんど全ての受験生が伸び悩んだんじゃないかなというのが私どもの印象ですね。

あわせて、今年の横浜市教養試験においては、時事問題の出題がないというかなりイレギュラーな変化がありました。

横浜市は、教養試験について何かしらの変化を加えてくるというのがかなり多い組織ではあるんですけれども。時事問題の出題がないというのはこれまであまりなかった変化ですので、かなり面食らった方も多いんじゃないかなと思います。

あるいは、時事問題に力を入れてやっていた方にとってはちょっと残念というような、そういったまさに変化の年だったなと思います。

ただし、冒頭で申し上げたように、社会科学の問題が非常にスタンダードで比較的点を取りやすいものが中心だったということを踏まえると、全体の得点率というのは例年と比べたときにそれほど大きくは変化しないのではないかというのが私ども予測です。

論文試験

次に、論文試験の講評についてご案内したいと思います。

まず、横浜市の出題テーマ、今年はこんな感じでしたよね。

横浜市では、世帯構造の変化(世帯の縮小化)、地域のつながりの希薄化等により、社会的孤立や様々な課題を複合的に抱える世帯が今後増えていくことが予想されます。支援が必要な人を早期に発見し適切な支援につなげられるよう、生活課題や地域課題の把握・解決の仕組みづくり、体制づくりを一層推進していくことが必要となっています。
そこで、この仕組みづくり、体制づくりを推進していくために、行政としてどのような取組が求められているのか、またこれまでのあなたの経験をどのように生かすことができるか、述べなさい。

以上が今年の論文のテーマだったわけですけれども。

昨年と比較をしたときに、少しだけ出題傾向に変化が生じました。どの部分かと言いますと、下線の箇所が加わったところです。

横浜市では、世帯構造の変化(世帯の縮小化)、地域のつながりの希薄化等により、社会的孤立や様々な課題を複合的に抱える世帯が今後増えていくことが予想されます。支援が必要な人を早期に発見し適切な支援につなげられるよう、生活課題や地域課題の把握・解決の仕組みづくり、体制づくりを一層推進していくことが必要となっています。
そこで、この仕組みづくり、体制づくりを推進していくために、行政としてどのような取組が求められているのか、またこれまでのあなたの経験をどのように生かすことができるか、述べなさい。

昨年は、こういった文言は論文のテーマの中にはなかったんですよ。ただし、一昨年はこの文言はテーマとして含まれていたんですよね。

ということで、微細な変化を毎年加えてくる横浜市らしい傾向の変化だったわけですけれども。

この文言が加わったから何なの?という話になるわけですけれども。

当然の話として、ここでは「行政に求められる取組」だけではなくて、「あなたの経験をどのように生かしていくのか」こういった2つの要素をしっかりと明確に書けたかどうかというのが、1つポイントになったのかなと私どもは考えています。

今ほど申し上げた要素のうち、まずは①「行政に求められる取組」について。「何を書こうかな?」というところでかなり悩んだ方も多かったんじゃないかと思うんですね。

ではあるんですけれども。ここでは例えば、NPOとかボランティア団体とか地域の事業者とか、そういった多様な主体との連携を書けていれば、ベタですけれどもしっかり合格点をもらえたんじゃないかなと思います。

こういった多様な主体と連携して地域の見守り体制を強化していくというのは、実は横浜市自身が今推進している内容なんですね。

実際、横浜市においては、新聞の販売店とか宅配事業者、こういった人たちと連携することで、見守り体制を強化していこうという取組を打ち出しています。

こういった実態を踏まえると、今回の論文においては「多様な主体との連携」というのをしっかり分かりやすく書けていれば、十分合格点を狙うことができるのではないかと私どもは考えます。

次に、②「自身の経験をどのように生かすのか」についても触れておきたいと思います。

横浜市をお受けになっている方々が比較的犯しがちだなというミスの1つが、「どのように」という点がすっぽり抜け落ちてしまっているパターン。

すなわち今回のケースであれば、「どのように」とテーマで与えられているわけですから、この部分を具体的に書くというのが非常に重要になってくるわけです。

その意味では、「〇〇に取り組みたい」とか「〇〇に取り組むべきだ」とか「これに従事したい」とか、そういった内容だけでは明らかに減点になってしまうと私どもは思います。

その意味では、繰り返しになりますけれども「どのように」という点の具体性を求められたのではないかと私どもは考えます。

ということで、論文の総括としては、今回のテーマは一見すると難しいテーマだったかもしれませんが、日頃から論文のトレーニングをしっかりしてきた受験生や、行政の取組を日々ウォッチしていてしっかり知識をインプットしていた受験生にとっては、かなり書きやすいテーマだったのではないかなと思います。

全体総括

それでは、全体の総括に入りたいと思います。

すでにご案内をした通り、教養試験については、おそらく得点率は例年並みに落ち着くのではないかという点。そして論文試験についても、特別にトリッキーな出題ではなかったという点を踏まえると、おそらく全体としての難易度は例年並みであったと言えようかと思います。

ですので、少しでも手応えのあった方は、面接対策に早めに着手することを推奨したいと思います。

特に横浜市は、全国数多ある自治体の中でも、面接の配点が際立って大きい自治体の1つです。

その意味では、早めの面接対策というのが、明らかに合否に対して大きな影響を及ぼすと考えられます。ですので、繰り返しにはなってしまいますけれども、少しでも手応えのあった方は面接対策に早めに着手して、最終合格を確実なものにしていただきたいと思います。

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この記事の筆者
筒井夢人

社会人採用研究所を運営している筒井夢人と申します。プロ講師として、社会人採用の指導を専門的に行ってきました。なお、自身も社会人採用枠を受験しており、特別区・横浜市・仙台市・国家公務員(係長級)などに最終合格しています。

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